職場づくりモデル事例
株式会社 Kurosaka社員の働きやすさを⼀番に考えさまざまな職場環境改善計画を実⾏
鉄道⾞両や建設機械、⾃動⾞などの⾦属塗装を⾏っている株式会社⿊坂塗装⼯業所では、リフレッシュ休暇やアニバーサリー休暇など、社員が公私のメリハリをつけられる仕組みを導入しています。
⼦育て中の社員でも働きやすい職場環境にするため、2020年3⽉には⼦連れ出勤制度をスタート。取組みの経過や課題について、総務部の⿊坂さんにお話を伺いました。
⼩さな⼦どもを持つ社員が安⼼して働ける環境づくり
有給休暇の取得率は平均60%、若⼿社員に⾄っては80%以上に達し、出産休暇・育児休暇の取得実績が5名にのぼるなど、多様な働き⽅ができる職場づくりを意欲的に実践してきました。
そんな中、⼦連れ出勤制度を新たにスタートさせるきっかけとなったのは、⼦どもの持病の関係で、⽉の半分以上を⽋勤せざるを得ず、収⼊減に困っていた社員を何とかして助けたいという思いです。
「最初は、社内に託児スペースを開設する予定でしたが、府の子育て企業サポートチームのスーパーバイザーから、多様な働き方推進事業費補助金を活用して⼦連れ出勤ができるように職場環境を整えたらどうかとの提案をいただきました。 託児スペースは保育⼠の確保が難しいのではと考えていたので、その方向に変更しました。」(⿊坂さん)
⼦連れ出勤制度の制度化にあわせて、キッズスペースを整備。コロナ禍で保育園に子供を預けられなくなった社員や第2子出産時にお兄ちゃん(孫)を預かる社員など3名が、これまでに制度を利⽤しましたが、「⽋勤せずに働ける、キッズスペースがあってよかった。」という声が寄せられているそうです。
⼦育てと仕事を両⽴させやすい雰囲気が浸透
⼦連れ出勤の取り組みにあたっては、保護者である社員と⼦どもの双⽅にストレスがかからないよう細やかな⼯夫をしています。事務所に隣接したキッズスペースは、勤務中でも⼦どもの様⼦が分かるよう、⼤きなガラス窓があります。また、⼦どもが⼤声を出しても、仕事に⽀障がないようドアで仕切られていますが、事務所に⼦どもが⼊ってきても、他の社員が⾃然と⼦どもの相⼿をしてあげるなど、ゆったりとした雰囲気が広がっています。
「⼦連れ出勤とはいっても、⼀緒に会社に来るお⼦さんにとってはストレスだと思うのです。できるだけお⼦さんが楽しめるような環境をつくってあげたいです。」(⿊坂さん)
働きやすい職場環境への改善アプローチはさまざまな視点から
今後、塗装作業の⼀部をロボット化するという計画を⾒据えて、2021年4⽉に⼊社予定の2名の⼥性社員に、CADオペレーション技術の習得などを促し、ロボット操作ができるよう育てていきたいのだとか。
「ロボット化を進めておけば、テレワークを導⼊した際にプログラム作業もしくはティーチング作業の⼀部を在宅で実施することが可能となります。時間外労働の削減や⼦育てとの両⽴もしやすくなって、社員にもわが社にもメリットが⼤きいと考えています。」(⿊坂さん)
さらなる取組みとして考えているのが、⾷堂の開設です。現在は、配達のお弁当に補助を出していますが、「体力を使う塗装作業で社員の体⼒消耗が激しいため、しっかり栄養をつけてほしい」という思いがあるのだとか。
「配達のお弁当を利⽤しない社員は、⼿作りのお弁当を持ってきています。⾷堂を作れば、栄養⾯のサポートだけでなく、お弁当を作る⼿間を軽減できて、その分、仕事や⼦育てに時間や労⼒を割くことができます。まだ、構想段階ですが、早期に実現させたいですね。」(⿊坂さん)
企業情報
企業名 | 株式会社 Kurosaka |
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所在地 | 京都府綴喜郡宇治田原町立川金井谷19番地の16 |
業種 | 機械・製造(製造) |
従業員数 | 39人(正社員34人、パート5人) |
企業紹介 | 鉄道車両、産業機械、建設機械、エクステリア、自動車などの部品をさまざまな塗装仕様に対応し製造しています。 塗装に留まらずアッセンプリ等も行っています。 |