株式会社きゅうべえ今の時代にあった自由な職場づくりを

1957年、自転車専門店として創業した株式会社きゅうべえ。現在は、シティサイクル・電動⾃転⾞をメインに扱う「⾃転⾞のきゅうべえ」とスポーツサイクル専⾨店の「きゅうべえsports」の店舗・オンラインショップの運営を中心に、シェアサイクル事業、オリジナル商品の企画・販売、サイクルツーリズムの推進など、事業は多岐に渡ります。

 

フレックス&テレワーク 店舗では時間有休を

本社と5つの店舗をあわせて50人が在籍する同社では、フレックスタイムとテレワーク、時間単位の有給休暇制度などを取り入れています。フレックスタイムでは、コアタイムの11〜15時は出社し、あとは個人の裁量に任せています。「月の総労働時間を満たせば良いので、日によって労働時間を調整することができます。」と経営企画室の園尾さん。子どもの送迎や家庭の用事だけでなく、私用のために時間を融通することが可能です。

テレワークは、コロナ禍をきっかけに整備が進められました。「それまでも自由度の高い働き方を推奨する社風でしたが、テレワークも勤務形態の一つとして検討を始めました。でも、どこまで自由にするのか—といった懸念があったのも事実です。「導入前はマネージャーから不安の声が上がりました。開始前には業務管理や正確な評価ができるのかといった懸念が聞かれました。また開始後には、対面の時に比べて何度も修正依頼をすることにためらいが生じ、細かい修正を指示しづらいといったやりづらさも聞かれました。日報の管理やオンラインコミュニケーションへの慣れで今は問題になっていません。」

テレワークやフレックスタイムが利用できない店舗スタッフに対しては、時間単位の有給休暇などを最大限利用してもらうことで、営業に支障が出ない範囲で働き方に柔軟性を持たせているのだとか。
「休日や店舗の営業時間の設定については、現場の若手の声を取りまとめ、改善に活かしています。加えて、自転車レースへのエントリー費用を補助するなど、働き方以外の待遇面を向上させる工夫も行なっています」

 

業務で成果を出せば働き方は問わない

そんな同社で産休・育休を経験したスタッフは2人。1人は出社とテレワークのハイブリッドスタイルで、もう1人は現在育休中のため復帰時に働き方を相談するのだとか。「弊社の代表は40歳代で、自身も育児をしているため子育て世代には大変理解があります。スタッフの平均年齢が34歳と若く、20〜30歳代が7割を占めています。今の時代にあった働き方への対応は必然です。その上で、代表は『業務で成果を出していれば、プロセスは問わない』と、満足して働ける環境こそが重要だという思いを持っています」と、園尾さん。仕事の進め方を尋ねると、「スタッフらが日報を上げ、マネージャーがタスク管理を行なうことで業務は滞りなく進んでいる」とのこと。以前に比べてスタッフの定着率が上がり、会社として良いシナジーを生み出しています。

「今の課題は、店舗やコールセンターなど、テレワークができない、シフトの自由度が低い業務に従事するスタッフの働き方です。人員を厚くすることでシフトの時間を短縮できるようにしたいと考えています」

 

補助金を活用しITを導入 システム化で業務改善も

テレワークを進めるにあたっては、京都府の「多様な働き方推進事業費補助金」を活用し、ITシステムを導入した同社。ペーパーレスをはじめ、システム化を行うことでさまざまな業務改善に取り組んでいます。

園尾さんは、「子育て世代へのサポートは当然のこととして、働きやすい環境の整備において、世代も性差も設けていません」と答えます。「まだ事例はありませんが、男性の育児休業についても気軽に相談してほしいと思っています。また、不妊治療と仕事の両立を支援する制度などは、スタッフの認知度も低いため、改めて周知をしていきたいと考えています。」

企業情報

企業名株式会社きゅうべえ
所在地京都市東山区下堀詰町246 テイブンビル 2階
業種卸売・小売(小売)
従業員数55人
企業紹介■自転車、自転車関連部品の販売、保守
■シェアサイクル事業 等

1957年に京都市で創業した老舗自転車店。

自転車を通じた地域社会貢献を目指し、古いものを大切にしつつも新しい価値観も積極的に取り入れ、「働きやすさ」に配慮した職場づくりを目指しています。
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